今日も残業して夜１２時近くに帰宅して晩ごはんを食べる。
最近は朝ごはんの皿も洗わずに家を出るので、晩ごはん後にシンクを見れば、洗い桶にたまってる皿。

　でも、長州藩並みの最先端技術を導入している我が家には、食器洗浄乾燥機というものがある。
かっこよく略して、『食洗機』！
食洗機に皿を突っこんでスイッチを押せば勝手に皿を洗って乾燥してくれる。
残念ながら最後の「食器棚に片づける。」は人力で何とかしなくてはならないのだが、疲れ果ててる時には特に
『本当に食器洗浄乾燥機があってよかった。』
と思う。

　食器の乾燥まで終わると、食洗機から作業の終わりを告げる「ピー」という音がする。
実は、私はその直後に食洗機の扉を開けて、熱風乾燥したばかりのアツアツの陶磁器を触るのがなぜか好きである。
その時の機内はまだ高温で、お茶碗の糸底に乾燥しきれずにたまった水分を機内に落とせば、ジュッという音がするほど。
じつは、このジュッ！という音も好きなのである。
まだ火のついた花火やマッチを水に入れた時のと同じ、ジュッ！！の音である。
燃えさかる本能寺を海に投げ入れた時のと同じ、ジュッ！！の音である。

　今日も「ピー」が鳴ってすぐさま食洗機の扉を開けた。
しかし、次の瞬間、夫が横からササッと割って入ってきて、茶碗に残った乾燥しきれない水を無言でひっくり返して回る。

機内から続々と
ジュッ！
ジュッ！
ジュッ！

私が「好きなの・・・？」
と聞けば、コクリと頷く夫。

楽しみを横取りされた！！！