旧宅を引き払う日なので、管理業者が立ち会いに来た。

その前に昨日の掃除のゴミを袋づめしてゴミ出しor車に搭載し、もはや窓にカーテンもないオープンすぎる旧宅でゴロゴロしながらiPhoneをいじっていた。お手洗いに入った瞬間にピンポンが鳴る。

まずは「家の中でわざと破損させたり、大きな穴をあけた箇所はありますか？」と管理業者に聴かれた。

わざとではないが、私じゃない人が外側から網戸に穴を開けた話をした。

「わざとでないなら大丈夫です。」

わざとではないが、私じゃない人が外側から耐震工事をして網戸の枠を固定してしまい、穴の開いた網戸を修理できないので張り替えできずに穴があいたままである話もした。
「はい。」
書類を書きながら返答する管理業者。…私の話、ちゃんと聴いてないだろ。

鍵も返却して、全ての手続きが終わり、もうこの家とは無縁の人となった。


用事も終わったことだし、素敵な食器棚・本棚・ソファがないかと、家具のアウトレットに立ち寄ると、傷の入った食器棚やソファが３つくらい軒先に並んでいて
『ご自由にお持ち帰りください。』
と書いてあって吹きそうになった。配送もしてやんないしトラックも貸せないので自力で持って帰れる方に限ります、との事だったので"本当は不要なものをつい無料だからと持ち帰ってしまい、どうしよう、やっぱり要らないけど捨てるのにも苦労しそうだ、どうしようトラップ"にはまらずに済んだ。

帰宅したら、また新居の片付け。
早く悠々とモリモリしたいのに、気づけば家事と掃除で時間が過ぎてゆく。