人間たまには「ぐはーっ。」となるまで呑んでみたくなることもあるだろう。
サンマの首実験とかしてる時なんかがそうかもしれない。

　森家のことがしたくて働いているのに、働いているせいで森家のことが思うようにできない。
早く家に帰って森家のことがしたいという一心で、脳みそフル回転で仕事をすみやかに片づける努力をしているのに、仕事がはやく片付いたら、仕事ができる人と評価されてまた新たな仕事を追加される。
私の計画では家で古文書解読している時間帯のはずなのに、なんか、おかしいじゃないか。
　
　森家が足りないということもあり、どうも鬱屈した気分で今日はまっすぐ家に帰りたくなかったが、呑みに行こうと誘おうとした相手と会えないことがわかり、ならば帰途で『一人でとんこつラーメン食べよう。』と考え、しかし天神に向かっているうちに考えが変わり、『それなら一人でドライブして一ノ岳城のそばまで行こう。』と決めた。夜にアフォと思われるかもしれないが単なるＧＰＳゲーム目的である。実際に城に登るわけではない。

　その前に明日のお弁当の食材を買おうと、スーパーでピーマンや特大コンニャクを買っていると、知人から「やっぱご飯を食べに行こうよ。」という電話がはいって天神で待ち合わせすることに。
買ってしまったピーマン２袋と特大コンニャクをムギュウウウウ！とバッグに押しこみ、重くてパンパンのバッグを肩にくいこませながら天神の街に繰り出した。

　焼き鳥屋さんで『〆張鶴（しめはりつる）』を呑み、『緑川』を呑み、『八海山』を呑み、『出羽桜』を呑んだところでもう自分の目の前が現実なのかよくわからないくらいに酔ってしまった。
そしてこのまま世界に羽ばたこう！としていたら、知人に制止された。