今年になって初めての書道教室に行くと、隣の教室で男の先生がエアロビっぽいものをやってた。1月から始まった講座らしい。
壁を隔ててリズミカルな声が聞こえてくる。　
　「はい！ワン！トゥ！！ーワン！トゥ！！」

　書道教室の中は変なツボにはまってしまい、みんな笑いをこらえてワン、トゥ、の中で書き初めをするが、笑うとやっぱり手が震えて文字がプルプルと歪む。

　「はい！ワン！トゥ！！ーワン！トゥ！！」
パーン！パーン！
　しかも、反対側の部屋はバレエなのか（よくわからん）？アン・ドゥ・トロワで、こっちもまた踊ってるようだ。
踊る人々に挟まれて、我々は静かに筆を握っている。笑うと負けである。自分たちはただひたすら静寂な宇宙にいると思え。ここは音の無い世界なのだ。


　書いた字は先生に「線が太すぎますよ。」と言われて書き直し。
いや、たぶん、私の「今年はやってやる！」という、生意気な心意気がダンスのリズムとともにこの線に現れているのだ。

今月のお手本をいただき、書き初めで書いた句は

「恵方とは　このみちをただ　すすむこと」（高浜虚子）

　きっとこの句を目にとめる機会があったということは、今の私がそうであらねばということなのだろう。
そう思って自分の信じる道を迷わずにゆくことにする。はい、ワン！トゥ！ワン！トゥ！

今日は誕生日だった。
大事に思う人達からお祝いメッセージをいただいて、しみじみとした幸せを感じている。