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近況報告
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 朝は津山城で発掘中の「表中門」を見学した。
津山城の巨大な櫓門の発掘現場には、大きな礎石の他にも排水施設(豊島石製のU字溝と石積みの溝、木樋)があり、この門に番所がくっついていた関係からトイレまで発掘されていた。
人の出入りする門にトイレ。忠政もくぐる門にトイレ。もちろんウォシュレット式水洗トイレではない、ポッチャントイレ。門をくぐろうとする前からしたたかにメタンガスの臭いが漂ってきそうだ。

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発掘中の津山城の表中門
丸い穴ポコがトイレ
津山城備中櫓
 

 津山城内を一通り見学した後は、9/10に行われた表中門の発掘調査現地説明会で配られた資料を津山弥生の里文化財センターに頂戴しに行き、津山を後にする。そして一路、米子へGO!

 津山にしても米子にしても、それにしても夏の盛りのように蒸し暑い。
米子市に到着してすぐに、若い中村一忠(中村一氏の子)の築いた米子城に汗をかきつつ登る。

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説明板にあった米子城の絵図 米子城跡の石垣

 森家と中村家とを無理につなげれば池田恒興の娘・安養院さまつながりだ。
安養院は始めは森長可に嫁ぎ、長可の死後は駿河城主・中村一氏に再嫁して一忠を生んでいる(『森家先代実録ではそうなっている』)。
なお、一忠は慶長13年春には江戸へ参府の際に、津山にも立ち寄って津山城で一泊している。

 中村一忠は徳川家康から松平姓を許され伯耆国を与えられるほどの厚遇を受けたが、讒言を聴き入れて老臣・横田村詮を手討ちにしたことから横田派の家臣に抗戦され、お家騒動にまで展開した。お家騒動は結局は外部の手を借りて鎮圧した。そんな大波を乗り切ったが、20歳で死去してしまった。若くして両親を失い、容赦なくストレスフルな人生を送った人だった。この一忠が無嗣のために中村家は除封となる。

 城を下りて、一忠の菩提を弔う感應寺へお参りした。本堂には殉死した小姓に挟まれてご位牌と木造がある。その画像を掲載していいものかどうかわからないので掲載しないが、若さが際立つ木像だった。
裏山へ登っていけば今は昭和に造られた中村一忠の大きな供養塔がある。例にもれず夏にここへお参りした人は蚊にたかられる訳だけど。

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感應寺
中村一忠とその殉死者の菩提を弔う。
感應寺の中村一忠の供養墓(昭和の建立)
 


 次は、一忠が建立した寺院・総泉寺へ。お寺の由緒書きには母の戒名「曹渓院殿清心総泉大禅定尼」より寺号を総泉寺としたとある。中村一忠の母は池田恒興の娘(安養院)とするが、このお寺にある戒名は安養院ではない。その謎にせまってみたが(詳細は改めて旅行記に書きます)、やっぱりここで弔われている一忠の母が、池田氏のこととしてよいのか、いまだ謎は深まっている。
 この総泉寺には中村一氏父子の供養塔や後の米子城主・池田家の墓などもあるとのことで、謎解きのヒントとして期待したが、当時のオリジナル墓は風化しすぎて文字もなければどれが誰の者か見た目では分からず、その前には平成に再建された新しい供養塔が幅を効かせていた。
 

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本堂の総泉寺の額

  宍道湖沿いに車を走らせて松江城へ。
松江城は100名城スタンプだけ押すピンポンダッシュで天守閣の中へは入らずに終わる。

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松江城

 さらに道沿いに予定外の出雲大社を参拝してまた車を走らせれば、突如、出雲阿国の墓という看板が現れて急遽、車を降りてお参りする。
 森忠政の家臣にして義理の兄弟(奥さんの兄弟)の名古屋山三郎との恋物語が伝わる出雲阿国。
出雲にもお墓があるんだ。(^_^;)知らなかった。

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出雲大社
本殿が基地みたいになってる。
出雲にあった出雲阿国の墓
 


 また車を走らせて津山の知人お薦めの「日御碕神社」に参拝し、旅の締めくくりに日御碕灯台に登る。おお、こうして灯台に登るあたりのラストはなんか旅する一般観光客じゃないか。

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日御碕神社
天照大神とスサノオを祀る神社。
森家とは関係ないです。
日御碕灯台
森家とは関係ない灯台。

 


 きらめく日本海を目にしたあとはナビに従い福岡を目指す。
帰りの路はナビの言いなりで正しかったのか判らないが、ナビは暗くて民家も無いような寂しい道を走らせる。『古事記』にあるような出雲の神話の世界を想像していたのに、妖怪が出るかと思った怪しい帰り路だった。
世界遺産の石見銀山近くを走りつつもスルーで福岡へ御前さま帰国。
楽しい旅でした。

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